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犬のしつけ教室には通うべき?迷ったときの判断基準とは

望月 美緒
望月 美緒 獣医師

犬との生活を楽しくストレスのないものにするために、しつけは欠かせません。しつけのやり方がわからない時や犬の問題行動に困っている時に力になってくれるのが、犬のしつけ教室です。

この記事では、「しつけ教室に通うか迷う方へのアドバイス」「しつけ教室ではどのようなことをするのか」などを、臨床獣医師の夫のアドバイスも合わせて解説します。「うちの場合はどうすればいいか」の判断基準として、ぜひ最後まで読んでみてください。

しつけ教室に通うべきかどうかの基準

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動物病院を開業して多くの犬や飼い主さんをみている夫のアドバイスとしては、しつけ教室は、必ずしもすべての家庭に必要というわけではないとのこと。

「座れ」「待て」「おいで」など基本的なコマンド(命令)がスムーズにでき、犬との日常がお互いストレスなく送れているなら、通う必要はないでしょう。いまは、書籍や動画で学びながら自分でしつけを済ませる方も多くいます。

しつけ教室に通うことを検討してほしいケース

一方で、しつけ教室を積極的に活用してほしい状況をお伝えします。

初めて犬を飼う方・しつけに自信がない方

「社会化期」と呼ばれる生後3〜12週齢ごろは、犬のその後の性格や行動の土台が作られていく重要な時期です。

この時期にさまざまな人や犬、環境に慣れておくことで、成犬になってからの問題行動が出にくくなると言われています。しつけ教室は、その機会を意図的につくれる場でもあります。

犬を初めて飼う方や、子犬を迎えたばかりでどのようにしつけをすすめていけばいいのか迷っている方は、通ってみることをおすすめします。

具体的な問題行動が出ている場合

以下のような困りごとがあって解決方法がわからない場合は、早めに専門家に相談してみるのをおすすめします。

  • 人や他の犬に攻撃する
  • 無駄吠えがひどい
  • トイレをいつまでも覚えない
  • 来客に飛びつく
  • 物を噛んで壊す行動が続いている

問題行動は放置するほど習慣として定着しやすくなります。後回しにしていると、修正に時間がかかることが多いです。

成犬でも遅くはないが、時間はかかる

「子犬のうちに通わせなかったから、もう遅いですよね?」と諦めなくても大丈夫です。犬のしつけに年齢は関係ありません。

ただ、成犬は習慣が身についてしまっている分、子犬と比べて時間がかかりやすいものです。「早く変わってほしい」という焦りがあるとうまく行かない時についイライラしてしまうかもしれませんが、時間をかけて取り組みましょう。

しつけ教室は「犬と飼い主さんが共に成長する場所」

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しつけ教室は、犬にコマンドを教え込む場所ではありません。また、トレーニングを受けても、その犬の根本的な性格が大きく変わることは、あまり期待しないほうがいいでしょう。

トレーナーがどれだけ上手に犬を扱えても、日常生活をともに過ごすのは飼い主さんです。しつけ教室は「飼い主さんが普段どう犬と接するか」を学ぶ場所、つまり飼い主さんと犬の関係づくりの場です。

教室で学んだことを家で実践し、少しずつ積み重ねていく。その過程で、犬は新しいルールを覚え、飼い主さんは犬への伝え方を身につけていきます。

しつけ教室の効果を最大限に引き出すためには、飼い主さん自身が日常の中で実践し続けることが大切です。

しつけ教室の3つの形態

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しつけ教室には、大きく分けると、以下の3つの方法があります。

  • 通い型:飼い主さんと犬が一緒に教室に通う形式
  • 出張型:トレーナーが飼い主さんの自宅に出向いてトレーニングを行う形式
  • 預かり型:犬だけを施設に預けて訓練を受ける形式

それぞれ、メリット・デメリットを解説します。

通い型

飼い主さんと犬が一緒に教室に通い、トレーナーやしつけ教室のスタッフの指導のもとでトレーニングを受ける形です。複数の犬が参加するグループ形式と、マンツーマンのプライベートレッスンがあります。

教室で学べることは主に以下の内容です。

  • 基本コマンドの練習:「座れ」「待て」「おいで」などを、飼い主さんが正しく教えるやり方を習う
  • 社会化の練習:主に子犬が他の犬や人に慣れさせる場として活用できる
  • 問題行動の相談:吠えや引っ張りなど日常の困りごとをトレーナーに相談できる

週1回程度の通い形式が多く、費用は1回3,000〜8,000円前後が目安です。動物病院や行政の動物愛護センターなどが子犬から通えるパピークラスを実施していることもあります。

グループ形式では、同じ悩みを持つ飼い主さん同士で情報交換できたり、犬を介した友だちができたりすることも心強いと感じる方が多いようです。

デメリットは、教室という非日常の環境でのトレーニングになるため、家や散歩中など普段の場面で同じようにできるかどうかは飼い主さんの実践にかかっていることです。

また、グループレッスンでは個別ケースには対応しにくいため、問題行動の改善が目的の方は、マンツーマンでのレッスンがおすすめです。

出張型(訪問型)

トレーナーが自宅に出向き、普段の生活環境の中でトレーニングを行う形です。

家の中での問題行動(インターホンへの過剰な反応・家具を噛むなど)は、教室という非日常の場よりも、実際に問題が起きている環境で練習した方が効果的です。また、繊細な性格で知らない場所や他の犬が苦手な子にも向いています。

飼い主さんと一緒に学べる点は通い型と同様ですが、家族全員が同席できることや、生活の様子を見ながらアドバイスをもらえることがメリットです。

費用は1回8,000〜15,000円前後が目安で、通い型よりやや高めになります。

預かり型(預託訓練)

数週間〜数ヶ月の期間、犬を施設に預け、プロのトレーナーが集中的に訓練を行います。
費用は犬のサイズにもよりますが、1か月で60,000〜80,000円あたりが相場です。

問題行動が深刻で、自分では対応が難しいと感じている場合の選択肢として考えるのが現実的です。

ただし、注意点もあります。訓練で覚えた行動は「その環境・その人との関係」の中で成り立っています。せっかく改善された行動が戻ってしまわないよう、飼い主さんも犬への正しい接し方を学んでおく必要があります。

一度、見学・体験レッスンを受ける

よく通っている動物病院が開催するしつけ教室なら、ある程度雰囲気がわかるかもしれません。しかし一般のしつけ教室に通うなら、一度見学をして犬や飼い主さんたちの様子を見てから決めることをおすすめします

  • 犬がリラックスしているか
  • トレーナーと犬の関係がどうか
  • 飼い主さんへの説明はわかりやすいか
  • しつけ教室を卒業したあとのアフターフォローがあるか

これらを確認できると、教室の雰囲気やトレーナーのスタイルが自分に合っているかどうかを判断しやすくなります。

犬のしつけ教室を上手に活用しよう

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犬のしつけ教室には、通い型・出張型・預かり型の3種類があります。それぞれ費用やサポート体制が異なるため、自分の状況に合った形態を選ぶことが大切です。

通うべきかどうかは、犬と飼い主さんの状況によって変わります。犬としっかりと信頼関係が作られていて、日々の生活に特に困っていないなら、必ずしも通わなければならないわけではありません。

一方で、「初めて飼う犬で、しつけのやり方に不安がある」「実際に問題行動があり、困っている」「やり方に自信がない」という場合は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。

また、しつけ教室は犬の性格を矯正してくれるわけではありません。「教室に行けば犬がお利口になって、全て解決する」と思わないことも大切です。飼い主さん自身も犬と一緒に学び、毎日の生活できちんと実践できるかどうかがしつけ教室の効果を大きく左右します。

犬との毎日が、少しでも楽しいものになれば幸いです。

関連リンク

【利用シーン別解説】犬のしつけ教室、果たしてどれに行くべき?
https://cheriee.jp/articles/5036/
獣医師が教える子犬のしつけ①〜社会化期にやるべき5つのこと
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