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小動物に与える牧草の種類は?選び方・与え方のコツも解説

伊藤 悦子
伊藤 悦子 家畜人工授精師 、ペット栄養管理士

モルモットやデグー、ウサギなどの草食の小動物たちにとって、牧草は主食です。牧草を購入しようとネットを見ると、多くの種類があり「どう違うのかな?」と疑問に思う飼い主さんもいるでしょう。

実際、牧草の種類はさまざまで、歯ごたえや味も異なります。生の牧草や乾燥牧草といった処理の違い、刈る時期による栄養の違いなど、非常に奥が深い分野です。

ホームセンターやネットで気軽に購入できるからこそ、今一度、牧草について理解しておきましょう。

この記事では、小動物に与える牧草の種類や選び方、与え方を解説します。

小動物にとって牧草が重要な理由

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モルモットやデグー、ウサギなどの草食動物にとって、牧草は「主食」です。牧草を食べることによって、健康状態を保てます。

栄養を摂取する

牧草の繊維質は重要な栄養素であるとともに、消化管の働きを整える役割も持っています。

ただし、繊維質をそのまま消化することはできません。繊維質は盲腸に送られ、腸内細菌によって分解・発酵されます。

その結果、たんぱく質やビタミン、エネルギーが豊富な「盲腸便」が作られるのです。小動物たちはこの盲腸便をいったん体外に排出した後に再び食べることで、栄養やエネルギーをしっかり利用しています。

伸び続ける歯を削る

モルモットやデグー、ウサギの歯は、一生涯伸び続ける「常生歯」です。噛み応えのある牧草を食べることで、歯を適切に削っています。

キューブ状に固めた牧草おやつやおもちゃを与えてかじらせるのも効果的です。

牧草の種類と特徴

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牧草の種類を紹介します。マメ科とイネ科の2種類に分けられますが、栄養や歯ごたえが異なります。

マメ科の牧草

マメ科の牧草には「アルファルファ」と「クローバー」があります。流通しているのはほとんどが「アルファルファ」です。

アルファルファもクローバーも栄養価が高いので、与えるのは成長期に留めましょう。

アルファルファの特徴

たんぱく質やカルシウム、カリウム、ビタミンAが豊富なので、成長期や授乳期などに適しています。嗜好性も高い点が特徴です。

主な産地はアメリカ西海岸で、日本では北海道などでも栽培されています。

クローバーの特徴

クローバーは、公園や空き地に生えているシロツメクサやムラサキツメクサです。栄養はアルファルファとほぼ変わりません。

あまり販売されていないので、食べさせたい場合は庭で育てて、成長期に与えるという方法があります。

イネ科の牧草

イネ科の牧草は、マメ科よりも種類が多く、繊維質が豊富な点が特徴です。程よく硬いので、歯にもメリットがあります。

成長期を過ぎたら、常に与え続けましょう。ここからはイネ科の牧草を紹介します。

チモシーの種類

一般的に多く流通しているのが、チモシーです。ネットの他、ホームセンターやドラッグストアでも購入できます。刈り取る時期は3期あり、それぞれで栄養価や硬さが異なります。

北米、カナダ、日本では北海道が主な産地です。

一番刈り

シーズン最初に刈り取った牧草であり、栄養価も高く繊維質も豊富なため、小動物たちにはメインで与えたい牧草です。

二番刈り

一番刈りのあとに伸びてきたものを刈り取ったのが二番刈りです。一番刈りよりも栄養価は劣ります。ただし、やわらかめで嗜好性は高まります。


三番刈り

二番刈りのあとに伸びてきたチモシーで、収穫は秋ごろになります。色も茶色く、栄養価は二番刈りよりさらに劣っています。

やわらかいため嗜好性が高いのですが、栄養不足になりやすく、三番刈りだけ与えるのは避けたいところです。

オーツヘイの特徴

生は「猫草」として有名な、「えん麦」という種類の牧草です。葉っぱが幅広く甘味があるため、比較的小動物たちに好まれます。産地はオーストラリアやアメリカです。

オーチャードグラスの特徴

ヨーロッパ原産の牧草で、日本名は「カモガヤ」です。やや香りが強いため、好みは分かれます。近所の草むらなどに自生していることもあります。

イタリアンライグラスの特徴

甘味があり香ばしい牧草です。細長くて薄い葉が特徴で、やわらかめなのでシニアの小動物も食べやすいでしょう。

チモシーを食べなくても、イタリアンライグラスは食べるというウサギもいます。

牧草でできたおやつやおもちゃ

乾燥した牧草で作ったおやつやおもちゃも販売されています。気分転換に与えるのもおすすめです。なかなか牧草を食べない小動物の子どもや、牧草に飽きてしまった子に与えるのもいいでしょう。

おやつは牧草を粉砕してキューブ状に固めたものです。牧草を編んで作られたおもちゃは、噛み応えがあります。

筆者のモルモットは牧草のおもちゃを与えると、いつもと違うのがうれしいのか喜んでかじっていました。適切に歯を削るのにも向いているだけでなく、ストレス解消にもなるのでストックしておくといいでしょう。

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生の牧草と乾燥した牧草の違い

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流通しているのは乾燥した牧草がほとんどですが、生の牧草を食べさせることもできます。生の牧草にはビタミンAが豊富で、食いつきもいいでしょう。保存はききませんが、購入も可能です。

庭や植木鉢などで栽培して与える方法もあります。道端に生えているイネ科の植物は、他の動物の排泄物や農薬などがかかっている恐れがあるので、与えない方が安心です。

乾燥した牧草は、ビタミンAなどが失われています。しかし、繊維質がたっぷりとれるので、乾燥した牧草だけでも大丈夫です。好きなだけたっぷり食べさせてあげましょう。

プレスの違いと食感

乾燥した牧草はコンパクトにして輸送するために、プレス(圧縮)をしています。1回プレスをしたものが「シングルプレス」、強めに圧縮したのが「ダブルプレス」です。

シングルプレスは、圧縮が1回なのであまり潰れておらず、青々として噛み応えがあります。

一方、ダブルプレスはしっかり押しつぶしているので、やわらかくなっている点が特徴です。

普段はシングルプレスを与え、歯が弱っている個体や高齢の子にはダブルプレスを与えるなど、使い分ける方法がおすすめです。

牧草の選び方

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どのブランドの牧草を買えばいいか迷ってしまいますよね。ここでは、基本的な選び方を解説します。

信頼できるところで購入する

大手のペットショップなど、信頼できるところで購入しましょう。外から中身が見える場合、チモシーの三番刈り以外はなるべく青々とした商品を選びます。

インターネットで買うなら、購入者が多く評価のいいところを選びましょう。

複数の牧草・ブランドに慣れさせる

手に入りにくくなったときを想定して、牧草はいろいろな種類を与えます。

同じチモシーでも産地によって微妙に固さや味が異なるので、さまざまなブランドのものを購入してみましょう。小動物たちの好みもわかります。

最初から大袋を買うのに抵抗がある場合は、お試しサイズを利用するのもおすすめです。複数のパックを一度に試せるタイプは、好みを探るのにも便利です。

牧草の与え方と管理方法

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草食動物である小動物は、動物種にかかわらず基本的に与え方は同じです。大切なのは、新鮮な牧草をいつでも食べられるようにしておくことです。

牧草ラックで与える

牧草は、ケージに取り付けた牧草ラックに入れて与えます。ラックに入れた牧草を口で引っ張り出しながら食べるスタイルは、自然に近い食べ方です。

牧草ラックの素材は、かじっても安心な木製にするか、丈夫なステンレス製などを選ぶといいでしょう。


床置きする場合の注意点

床敷きにした牧草を好んで食べる小動物もいます。ラックに入れるのと同時に、ケージの床に牧草を置いておくのもありです。

ただし、トイレを決めないモルモットなどはおしっこで汚してしまうため、こまめな交換が必要です。飲み水がこぼれて牧草が濡れた場合も、すぐにカビが生えるので気をつけてください。

牧草の保存方法

牧草は空気に触れて酸化すると劣化してしまいます。袋をしっかり閉じて、冷暗所に保存します。特に防災用にストックする場合は、保存場所に注意が必要です。

梅雨など湿度が高いシーズンでは、カビが生えたり虫が発生したりする恐れもあります。できればチャックのついた袋に入った商品を選ぶといいでしょう。または、チャック付きの食品保存袋に移し替えます。

小動物の牧草の選び方・与え方まとめ

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この記事では、草食動物であるモルモットやデグー、ウサギなどの小動物の主食である牧草について解説しました。主にマメ科とイネ科があり、成長期には栄養豊富なマメ科を、成長後はイネ科を与えましょう。

マメ科はアルファルファとクローバー、イネ科にはチモシーのほか、オーチャードグラスやオーツヘイ、イタリアンライグラスなどがあります。チモシーは刈り取る時期によって栄養や硬さが異なる点が特徴です。

好みを探るために、いろいろな牧草を試すといいでしょう。さまざまなブランドに慣れておくのもおすすめです。自然の食べ方に近くなるように、牧草ラックに入れていつでも好きなだけ食べられるようにしておきましょう。

酸化や湿気を防ぐため、袋は密閉して冷暗所に保存することも大切です。大切な主食である牧草、たっぷり食べさせて健康を維持してくださいね。

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