猫好きは要チェック!「猫島」と呼ばれる日本の島5選
日本には「猫島」と呼ばれる島がいくつかあるのをご存知でしょうか?そこは、猫好きな人にとっては天国とも思える場所かもしれません。一方で、猫島はさまざまな問題を抱えています。
今回は、日本の「猫島」と呼ばれる5つの島についてご紹介していきます。
猫島とは
この記事でご紹介する「猫島」は、猫島という名前の島ではなく、多くの猫が住み着いている島のことです。猫島と呼ばれている島は日本にたくさんあり、アクセスが良く気軽に行けるところから、到達が困難なところまでさまざまです。
今回は、日本で「猫島」と呼ばれている島の中でも、特に有名な以下の5島をご紹介します。
- 田代島(宮城県)
- 江の島(神奈川県)
- 青島(愛媛県)
- 相島(福岡県)
- 湯島(熊本県)
田代島(宮城県)
田代島は岩手県石巻市にある島で、住民が60名ほどなのに対し、猫は130匹以上いるとされています。島自体は観光地化されており、島には猫を祀った猫神社や、猫グッズを扱ったにゃんこ共和国などのスポットもあります。猫好きにはたまりませんね。
なお、田代島には猫の天敵である犬を連れて行くことはできません。また、エサやりも禁止されており、エサを寄付すると島の人が適切な量のエサを猫に与えるという仕組みになっています。
田代島の紹介
アクセス:JR石巻駅よりバスで16分→石巻中央発着所より船で約40分
江の島(神奈川県)
多くの観光客で賑わう有名な観光スポットでもある江の島。実は、ここも猫がたくさん住み着いており猫島と呼ばれています
もともとは、1980年代に野良猫が住み着くようになったのが始まりで、観光客や釣り人からエサをもらいながら数を増やしていきました。しかし、最近では不妊・去勢手術などにより、猫の数が減ってきていると言われています。
島の猫は人にとても慣れており警戒心はほとんどありません。しかし、江の島は「地域猫」として島民に大切にされているため、猫にエサを与えることは禁止されています。
藤沢市観光公式ホームページ
アクセス:片瀬江ノ島駅から約10分、江ノ島駅・湘南江の島駅から徒歩約15分
青島(愛媛県)
瀬戸内海に位置する青島は、もともと無人島で、馬の放牧場になっていました。その後、人が移り住み、最盛期には889人の人が暮らしていたという記録が残っています。そして、徐々に人口が減少し続け、2021年には人口が6名になりました。
猫は現在では200頭以上が生息していると考えられており、愛猫家からは「猫の楽園」とも呼ばれ、多くの観光客が訪れるようになりました。一方で、後述するさまざまな問題も抱えています。
青島行きの便は1日2往復のみで、両便合わせて34名までしか乗船できないため、訪れる際は注意が必要です。
定期旅客船「あおしま」時刻表およびアクセス
アクセス:JR伊予長浜駅より徒歩2分→あおしま乗船場より船で35分
相島(福岡県)
相島の歴史は深く、日本書紀や万葉集などにも登場していたそうです。もともと漁業が盛んだった相島では、害獣であるネズミを駆除してくれる存在として猫が重宝されました。
海外では「猫が支配している場所」や「世界6大猫スポット」として紹介されており、世界的にも知名度の高い猫島です。他の島と比べるとアクセスが比較的良く、観光地化している島でもあります。
なお、猫へのエサやりや、猫の移動は禁止されています。
町営渡船しんぐう時刻表
アクセス:JR福工大前駅もしくは西鉄新宮駅からバスで約10分→新宮港から船で17分
湯島(熊本県)
湯島は熊本県の天草に位置する小さな島です。島原の乱が起こった際に、作戦会議をした地でもあることから「談合島」の別名があります。
住人は300人程度、猫は約200匹がおり、人と猫が寄り添ってのどかに暮らしています。島の人が猫の世話をしているため、「野良猫のいない島」と呼ばれることもあります。
島自体には目立った観光地はありませんが、ゆっくりと過ぎていく猫との時間こそが最大の魅力と言っても過言ではないでしょう。
湯島(猫の島)
アクセス:熊本駅からバスで90分→江樋戸港から船で25分
猫島が抱える問題
猫好きな人にとってはとても魅力を感じる猫島ですが、観光客には見えない部分で抱えている問題がいくつかあります。
島の多頭飼育崩壊
特に問題視されているのが愛媛県の青島です。住民の数に対して猫が増え過ぎてしまい、「島の多頭飼育崩壊」とも呼ばれ危険性が叫ばれました。
2018年には財団法人主導で島猫の一斉不妊・去勢手術が行われましたが、そもそも猫が見つからなかったり、「かわいそう」という理由で島民が猫を隠したりなどで、全ての猫の手術は完了していません。
それでも、以前に比べるとマーキングによる匂いや猫同士の喧嘩が減り、少しずつ改善されているようです。
住民の高齢化
島の住民の高齢化が問題になっています。
青島や湯島などのように島民と猫が暮らしているだけの島の場合、高齢の人による世話の負担や、島に人がいなくなってしまった場合の対応を考えていかなければなりません。
捨て猫の問題
飼えなくなった猫を島に捨てに来る人もいるようです。しかし、それは犯罪行為です。
島の環境はとても過酷です。「仲間がたくさんいるから」と良かれと思い連れてくるのかもしれませんが、今まで人に飼われていた猫は野生では生きていけません。絶対にやめましょう。
猫島に行く際に注意すること
島はある意味閉鎖空間です。猫に対する接し方に気を付けるだけでなく、もともとそこに住んでいる人への配慮を忘れてはいけません。自分が外から来た観光客であることを自覚し、最低限のマナーは守りましょう。
体調が悪い時は行かない
多くの島はお年寄りばかりであったり、医療機関が十分でなかったりするところも少くありません。そこに新型コロナウイルスなどの感染症を持ち込んでしまうと、島の人の命が危険に晒されてしまうかもしれません。
少しでも体調に不安がある場合は行くのをやめましょう。また、自身が急に病気やケガをしてもすぐに病院に行くことができないため、安全に注意しながら過ごしましょう。
禁止されている場所でエサを与えない
島によって、猫へのエサやりを禁止しているところがあります。また、エサを与えられるエリアが限られてる場合があります。
トラブルを防ぐためにも、島に訪れる前に島のルールを確認し、島に着いたらルールを厳守しましょう。
ゴミは持ち帰る
島によっては島内にゴミ処理施設がなく、定期的に船で運んでいる場合もあります。そのため、ゴミは島内で捨てずに持ち帰りましょう。
もちろん、ゴミのポイ捨ては厳禁です。
その島に暮らしている人に配慮する
そこで暮らしている人がいるということを忘れてはいけません。実際に観光客のマナーの悪さが問題となっているところもあります。
道端で写真を撮るのに夢中になったり、勝手に住宅の敷地内に入ることのないようにしましょう。また、たくさんの猫にテンションが高くなってしまうこともあるかと思いますが、過剰に騒ぐことはせず、静かに過ごしましょう。
まとめ
猫島は猫好きな人にとって夢のような場所でした。一方で、外側だけ見て「楽園」だと思うのではなく、猫が増え続けることの問題について考えていく必要があります。
まだまだ新型コロナウイルスの心配はありますが、旅行の予定を立てる際は、ぜひ猫島も候補に入れてみてはいかがでしょうか。島を訪れる際は、島の住民に迷惑をかけることのないよう、ルールやマナーは事前に確認してくださいね。
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